
Roo Code vs Claude Code|機能・料金の違いと廃止後の選択肢
AIコーディング支援ツールを検討する中で「Roo CodeとClaude Codeは何が違うのか」と比較している開発者は多い。本記事では両ツールの機能・料金・使用環境を整理し、2026年5月にRoo Codeが廃止された経緯と廃止後の現実的な移行先についても解説する。
Roo CodeはVS Code拡張型のモデル自由選択ツール、Claude CodeはAnthropicが提供するターミナルネイティブのAIエージェントで設計思想が根本的に異なる。ただしRoo Codeは2026年5月15日に廃止済みのため、現在新規に採用するならCline・ZooCode・Claude Codeの3択から検討できる。
目次 (10)
Roo Codeとは|VS Code統合のモデル非依存AIコーディングツール
Roo CodeはVS Code上で動作するオープンソース(Apache 2.0)のAIコーディング支援拡張機能だ。Clineのフォークとして開発され、GitHubで22,000スター以上を獲得した実績を持つ。
最大の特徴はモデル非依存性にある。Claude(Anthropic)、GPT-4o(OpenAI)、Gemini(Google)、AWS Bedrock対応のモデル、さらにOllamaを通じたローカルLLMまで、利用するAIプロバイダーを自由に切り替えながら使えた。
Roo Codeが提供する役割別モード(Role-based modes)は以下の通りだ。
- Code:コードの実装・修正に特化したモード
- Architect:設計・アーキテクチャ検討に特化したモード
- Ask:コードに関する質問への回答モード
- Debug:デバッグ・エラー調査モード
- Test:テストコード生成・検証モード
- Custom:チームのルールを適用するカスタムモード
モードを切り替えることで開発ワークフローの各フェーズに適した振る舞いをAIに持たせられる。PharmaXの開発チームはRoo Codeのモード機能でチーム内ルールを体系化するワークフローを確立していた。
なお、Roo Codeは2026年5月15日にサービスを終了し、GitHubリポジトリは現在アーカイブ状態となっている。
Claude Codeとは|Anthropic公式のターミナルネイティブAIエージェント
Claude CodeはAnthropicが開発・提供する公式のAIコーディングエージェントだ。VS Codeのような統合開発環境(IDE)に依存しないターミナルネイティブの設計で、コマンドラインから呼び出して使う。
利用できるモデルはAnthropicのClaudeシリーズ(Claude Sonnet、Claude Opusなど)に限定される一方で、最大1Mトークンのコンテキストウィンドウを持ち、大規模なコードベースを一括で読み込んで処理できる。
主な特徴は次の通りだ。
- マルチエージェント(Agent Teams):複数のAIエージェントを並列・連鎖させて複雑なタスクを自動化できる
- ターミナルからの操作:IDEに縛られず任意の環境から呼び出し可能
- 並列実行:複数インスタンスを並行して走らせやすい
- リスク承認フロー:危険な操作(ファイル削除・コマンド実行など)に確認ステップが組み込まれている
Claude CodeはClaude ProまたはClaudeチームプランのサブスクリプション(月額$20〜)で利用できる。
機能・環境の比較
| 項目 | Roo Code(廃止済) | Claude Code |
|---|---|---|
| 実行環境 | VS Code拡張機能 | ターミナル(CLI) |
| 対応モデル | Claude・GPT・Gemini・ローカルLLM等 | Claudeシリーズのみ |
| オープンソース | ✓(Apache 2.0) | ✗ |
| マルチエージェント | △(限定的) | ✓(Agent Teams) |
| コンテキスト長 | プロバイダー依存 | 最大1Mトークン |
| 役割別モード | ✓(Architect/Code/Debug等) | ✗ |
| IDE統合の深さ | ✓(VS Code内で操作完結) | △(プラグイン経由で補助) |
| ローカルLLM対応 | ✓(Ollama経由) | ✗ |
| ブラウザ操作 | ✗ | ✓ |
| サービス継続性 | ✗(2026年5月廃止) | ✓(Anthropic公式) |
設計思想の根本的な違いは「VSCodeの中で完結するか、ターミナルから呼び出すか」にある。Roo CodeはIDE内で視覚的に操作しながらモデルを自由に使いこなしたいユーザー向けで、Claude Codeはターミナルから大規模コードベースを操作し、マルチエージェントで複雑タスクを自動化したいエンジニア向けだ。
価格・コストの比較
Roo Code(廃止前)の価格体系は次の通りだった。
- 拡張機能本体:無料・オープンソース
- Pro:$20/月
- Team:$99/月
ただし使用するAIモデルのAPI料金は別途かかる点が注意点だった。Claude Opusを経由してヘビーに使うと1日あたり$20〜$50のAPI代が発生するケースもあり、コスト見積もりが難しかった。
Claude Codeの費用は次の通りだ。
- Claude Pro(個人):$20/月
- Claude Team:$25/ユーザー/月
- Claude Max:$100〜$200/月
Claudeのサブスクリプション内でClaude Codeが使えるため、API従量課金を気にせず使いたい場合はClaude Codeの方がコストを管理しやすい。一方でRoo Codeは低コストのローカルLLMを使えば実質無料に近い運用も可能だったため、コスト優先の場合はRoo Code(現在ならCline)が有利だった。
vibecoding.appの比較記事によれば、Roo Codeは「オープンソース推進派向け」、Claude Codeは「AI主導の自動化を求めるユーザー向け」という位置づけで整理されている。
Roo Codeが2026年5月に廃止された経緯
Roo Codeは2026年5月15日にサービスを終了し、GitHubリポジトリがアーカイブ化された。
RooCodeはもともとClineのフォークとして開発が始まり、コミュニティ主導の形態で成長してきた。廃止の直接的な理由は公式には詳しく説明されていないが、商業的な持続可能性の課題と、元のプロジェクトであるClineへのユーザー回帰が主な要因とみられている。
廃止時点でのバージョンはv3.54.0、281リリースの歴史を積み重ねた成熟したプロジェクトだった。廃止を受けてコミュニティはZooCodeというフォークプロジェクトを立ち上げ、Roo Codeの設計を引き継ぐ形で開発が継続されている。
廃止後の移行先:Cline・ZooCode・Claude Code
Roo Code終了後、ユーザーには主に3つの移行先が提示されている。
Cline(Roo Codeの元プロジェクト)
Roo CodeはClineのフォークであるため、Clineへの回帰が最も自然な選択肢だ。モデル非依存・VS Code統合という設計思想はClineも同様に持っており、Roo Codeのユーザー体験に近い操作感が期待できる。Roo Codeが優れていたモード機能やカスタマイズ性はClineでも再現可能な部分が多い。
ZooCode(コミュニティフォーク)
Roo Codeのコミュニティが立ち上げたフォーク。Roo Codeのコードベースを継承し、引き続きオープンソースで開発が進められている。Roo Code的な使い勝手を保ちたい場合はZooCodeが現実的な選択肢となる。
Claude Code(Anthropic公式)
VS Code向けのプラグインも整備されており、Roo Codeから乗り換える開発者も増えている。モデルの柔軟性は失われるが、Anthropicの公式サポート・最新モデルへの即時アクセス・マルチエージェント機能(Agent Teams)は大きな優位性となる。IDEに縛られずターミナルから操作したい・大規模コードベースを扱いたいケースでは特に有力だ。
Roo Code vs Claude Code:選択の判断軸
廃止前のRoo CodeとClaude Codeを比較した場合、選択はユースケース次第だった。
Roo Codeが向いていたケース
- VSCode上で作業を完結させたい
- モデルを用途によって使い分けたい
- ローカルLLMで完全オフライン運用したい
- チームの開発ルールをモードとして細かく定義したい
- API料金を直接コントロールしたい
Claude Codeが向いているケース
- IDEに縛られずターミナルから呼び出したい
- 大規模コードベースを一括処理したい
- マルチエージェントで複雑タスクを自動化したい
- Anthropicの最新モデルを優先利用したい
- 月額定額でコストを固定したい
現時点ではRoo Codeは廃止済みのため、新規導入の選択肢にはならない。既存のRoo Codeユーザーは、Roo Code的な設計(モデル自由選択・VS Code統合)を継続したいならClineまたはZooCode、Anthropic公式の安定性とマルチエージェント機能を求めるならClaude Codeへの移行が現実的な選択肢となる。
morphllm.comの分析によれば「Roo Code = カスタマイズとモデル選択、Claude Code = オーケストレーションの深さとコード品質」というトレードオフが核心だ。廃止後も、この軸はCline/ZooCode対Claude Codeの選択においてそのまま適用できる。