Claude Sonnet 4.5 とは|機能・料金・後継 4.6 との違いを整理

Claude Sonnet 4.5 とは|機能・料金・後継 4.6 との違いを整理

Claude Sonnet 4.5 は Anthropic が 2025 年 9 月 29 日に正式リリースした Sonnet ファミリーのモデルだ。前世代 Sonnet 4 からコーディング・エージェント型タスク・コンピュータ操作の 3 領域を重点強化し、リリース当時は業界最高水準のベンチマーク結果を記録した。「Sonnet 4.5 とはどんなモデルか」「Sonnet 4.6 との違いは何か」「今から使うべきか」という疑問に、公式スペックと一次情報をもとに答えていく。

結論

Claude Sonnet 4.5 は 2025 年 9 月リリース・SWE-bench Verified 77.2%・OSWorld 61.4% を達成した Sonnet ファミリーのモデルで、Extended Thinking に対応しながら $3/$15 の料金体系を維持する。現在はレガシー扱いで後継の Sonnet 4.6 が推奨されているが、廃止予定はなく既存実装は継続利用できる。

目次 (8)

Claude Sonnet 4.5 の概要 — 2025 年 9 月登場のコーディング強化モデル

Claude Sonnet 4.5 は、Anthropic が 2025 年 9 月 29 日に正式リリースした言語モデルだ。公式発表では「世界最高のコーディングモデル」と位置づけられ、前世代 Sonnet 4 から次の 3 領域を重点的に強化したと説明されている。

  1. コーディング能力 — 実際の GitHub イシューを解決する SWE-bench Verified で 77.2% を達成
  2. コンピュータ操作(Computer Use) — 画面操作・ファイル操作を自律的に行う OSWorld で 61.4%(前世代比 +19 ポイント)
  3. 推論と数学 — 複雑な多段階タスクを 30 時間以上継続して処理できる持続性を改善

2026 年に Sonnet 4.6 がリリースされてから、Anthropic 公式ドキュメント上では「Legacy model(レガシーモデル)」に分類されている。新規実装には Sonnet 4.6 が推奨されるが、廃止予定の告知はなく引き続き利用可能だ。

参照: Anthropic Claude Sonnet 4.5 発表ページ

ベンチマーク性能 — SWE-bench 77.2%・OSWorld 61.4%

Sonnet 4.5 のリリース時における主要ベンチマーク結果を整理する。

ベンチマーク Sonnet 4.5 Sonnet 4(参考)
SWE-bench Verified 77.2%
OSWorld 61.4% 42.2%

SWE-bench Verified は、実際の GitHub 上のオープンソースプロジェクトから収集した本物のイシューをモデルが自律解決するタスクだ。ソフトウェアエンジニアリング能力の業界標準指標として広く参照されており、77.2% はリリース当時の最高水準に位置した。

OSWorld は、デスクトップ上でのコンピュータ操作を自律実行する能力を測るベンチマークで、前世代 Sonnet 4 の 42.2% から 19 ポイント超の改善を記録した。Anthropic の公式発表によると、複雑な多段階タスクを「30 時間以上継続して集中して取り組む」能力が向上したとされている。

スペック一覧 — モデル ID・コンテキスト窓・料金

項目 Claude Sonnet 4.5
Claude API ID(固定) claude-sonnet-4-5-20250929
Claude API alias claude-sonnet-4-5
AWS Bedrock ID anthropic.claude-sonnet-4-5-20250929-v1:0
Google Cloud ID claude-sonnet-4-5@20250929
コンテキスト窓 200k トークン(約 15 万語・約 68 万文字相当)
最大出力 64k トークン
入力料金 $3 / MTok(100 万トークンあたり)
出力料金 $15 / MTok(100 万トークンあたり)
Extended Thinking あり
Adaptive Thinking なし
レイテンシ Fast
信頼できる知識カットオフ 2025 年 1 月
学習データカットオフ 2025 年 7 月
ステータス レガシー(利用可能)

コンテキスト窓が 200k トークン である点は後述する Sonnet 4.6 の 1M トークンと大きく異なる重要な違いだ。大規模コードベースや長大なドキュメントを 1 リクエストで丸ごと処理したい用途では制約になる。料金は Sonnet 4.6 と同一($3/$15)で、割引はバッチ API(50% 引き)と Prompt Caching が適用できる。

参照: Anthropic Models overview

Extended Thinking の対応状況

Sonnet 4.5 は Extended Thinking(拡張思考) に対応している。Extended Thinking は Claude が回答を返す前に内部思考過程を展開し、複雑な推論・数学問題・難易度の高いコーディング課題をより正確に処理できる機能だ。

ただし Adaptive Thinking には非対応で、この点は後継の Sonnet 4.6 と異なる主要な仕様差の一つだ。Adaptive Thinking は思考の深さを問題の難易度に合わせて自動調整する機能で、Sonnet 4.6 では標準で有効になっている。

Extended Thinking を API から利用する場合は、リクエストに thinking パラメータを付与する。思考ブロック内で消費するトークンは通常の出力トークンと同様に課金対象になる点に注意が必要だ。

主要プラットフォームでの利用方法

Sonnet 4.5 は次のプラットフォームから利用できる。

  1. Claude API(直接)claude-sonnet-4-5 または日付付き ID claude-sonnet-4-5-20250929 で呼び出す
  2. Amazon Bedrockanthropic.claude-sonnet-4-5-20250929-v1:0 で利用可能。グローバルエンドポイントとリージョナルエンドポイントの 2 種類が提供される
  3. Google Cloud(Vertex AI)claude-sonnet-4-5@20250929 で利用可能。グローバル・マルチリージョン・リージョナルの 3 エンドポイント
  4. Claude.ai — claude.ai のチャット UI からサブスクプランで利用可能

Bedrock と Vertex AI での利用に際して、Anthropic 公式ドキュメントでは「Claude Sonnet 4.5 以降の全モデル」からグローバルエンドポイントとリージョナルエンドポイントの両方が提供されるようになったと明記されている。Sonnet 4.5 はこの変更の転換点となったモデルでもある。

Sonnet 4.6 との主な違い

後継モデルである Sonnet 4.6 との仕様差を比較する。

項目 Sonnet 4.5 Sonnet 4.6
コンテキスト窓 200k トークン 1M トークン
最大出力 64k トークン 128k トークン
Extended Thinking あり あり
Adaptive Thinking なし あり
入力料金(/MTok) $3 $3
出力料金(/MTok) $15 $15
ステータス レガシー 現行推奨

最大の違いはコンテキスト窓のサイズだ。Sonnet 4.6 の 1M トークン(約 75 万語相当)に対し、Sonnet 4.5 は 200k トークン(約 15 万語相当)に留まる。最大出力も 64k から 128k へ倍増している。料金は現時点で同一のため、新規実装であれば Sonnet 4.6 を選ばない技術的な理由はほぼない。

唯一の例外は、Extended Thinking の挙動が Sonnet 4.5 で検証済みで Sonnet 4.6 への移行テストコストが掛かる場合だ。その場合は既存実装の継続利用を検討してよい。

安全性の強化 — 誠実性とプロンプトインジェクション対策

Sonnet 4.5 は性能面の強化に加え、安全性の面でも前世代から大きく改良された。Anthropic の公式発表によると、主に次の問題行動が削減されている。

  • 媚び(Sycophancy)の低減 — ユーザーに同調するだけで正確でない回答を返す傾向を抑制
  • 欺瞞(Deception)の削減 — 意図的に誤解を生む応答のリスクを低下
  • 権力追求(Power-seeking)行動の抑制 — モデルが不当に権限や影響力を拡大しようとする行動を削減

さらに、プロンプトインジェクション攻撃への防御が大幅に強化されている。プロンプトインジェクションとは、悪意ある入力テキストを通じてモデルの動作を乗っ取ろうとする攻撃手法だ。コンピュータ操作や外部コンテンツを取り込む自律ワークフローでは、この安全性改善は特に重要になる。

Sonnet 4.5 を今から使うべきか

Sonnet 4.5 はレガシーモデルとして引き続き利用可能だが、Anthropic は新規実装に Sonnet 4.6 を推奨している。料金が同一で Sonnet 4.6 がコンテキスト窓・最大出力・Adaptive Thinking の各面で優れているため、新規プロジェクトでは基本的に Sonnet 4.6 を選ぶ判断が自然だ。

Sonnet 4.5 を継続利用する合理的なケースとしては、次の状況が考えられる。

  • 既存のコードベースで claude-sonnet-4-5 を指定して安定稼働している場合
  • Extended Thinking の挙動が Sonnet 4.5 で十分に検証済みで移行テストコストを避けたい場合
  • 200k コンテキストで要件を満たしており、移行コストを正当化できない場合

Anthropic のモデル廃止ポリシーでは、廃止予定日の少なくとも 6 ヶ月前に告知される。2026 年 6 月時点では Sonnet 4.5 の廃止アナウンスはなく、安全に継続利用できる状態にある。廃止情報の最新状況は Anthropic の Model deprecations ページで確認できる。

参照: Anthropic Models overview

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