Claude × Blender MCP 使い方|3D モデルを自然言語で作る手順

Claude × Blender MCP 使い方|3D モデルを自然言語で作る手順

「Blender を触ったことはあるが、毎回モディファイア設定で詰まる」「3D の知識ゼロだがプロトタイプを作りたい」という人に向けて、Claude Desktop と Blender を Model Context Protocol(MCP)で接続する手順をまとめる。接続後は、チャット欄に「赤い立方体を 5 個ランダムに並べて」と書くだけで、Claude が Blender 内に直接オブジェクトを生成する。本記事では公式リポジトリ ahujasid/blender-mcp を基準に、(1)Blender アドオンのインストール、(2)Claude Desktop 側の MCP サーバ登録、(3)接続確認とトラブル対応までを順に追う。

結論
Blender は多機能ゆえに覚えることが多く、モディファイアやノードの設定で手が止まりがちだ。本記事は、Claude Desktop と Blender を MCP(Model Context Protocol)でつなぎ、自然言語の指示だけで 3D オブジェクトの生成やマテリアル変更を行う方法を、導入から接続確認まで通しで解説する。

うれしいのは、「赤い立方体を 5 個ランダムに並べて」と書くだけで Claude が Blender 内に直接オブジェクトを生成してくれる点だ。さらに Poly Haven のテクスチャ取得や Hyper3D による画像→3D 生成、任意の Python 実行まで、チャットのまま委ねられる。

対象は、3D の知識がなくてもプロトタイプを形にしたい人や、Blender の定型作業を時短したい中級者。必要なのは Blender 3.0 以上・Claude Desktop・uv の 3 点だけで、公式リポジトリ ahujasid/blender-mcp を基準に最短で動かせるよう手順をまとめた。

目次 (7)

Blender MCP とは何か

Blender MCP は、Anthropic の Claude を Blender に接続するためのアダプタである。Blender 内に常駐するソケットサーバ(アドオン)と、Claude Desktop が起動する MCP サーバ(uvx 経由の Python プロセス)の 2 段構成で動作する。Claude から発行された自然言語のリクエストは MCP サーバで Blender API 呼び出しに変換され、Blender 側アドオンが実行する。

公式ドキュメントによれば、現時点で実装されているツールはオブジェクト生成・移動・削除、マテリアルと色の設定、シーン情報取得、3D ビューポートのスクリーンショット取得、任意の Python コード実行の 6 種類。さらに Poly Haven のテクスチャ・HDRI 取得、Hyper3D Rodin による画像 → 3D メッシュ生成も統合されており、テクスチャや背景まで自然言語で揃えられる。Cursor や Claude Code からも同じ MCP サーバを参照できるが、本記事では最も標準的な Claude Desktop 構成で進める。

動作要件と事前準備

導入前に、(a)Blender 3.0 以上、(b)Claude Desktop 最新版(macOS / Windows)、(c)uv パッケージマネージャ、の 3 点を揃える必要がある。uv は pipx install uv あるいは macOS なら brew install uv で入る。Python 自体の手動セットアップは不要で、uvx が必要なバージョンを自動で取得する。

ネットワーク面では、Blender アドオンが localhost:9876 を待ち受け、MCP サーバが同ポートにクライアント接続する。社内ネットワークやウイルス対策ソフトでローカルソケットがブロックされていると接続できないため、後述の接続確認で失敗する場合は最初にこの点を疑う。Hyper3D の 3D 生成や Poly Haven 取得を使う場合は外向き HTTPS も必要となる。

Step 1: Blender アドオンのインストール

Blender 側アドオンの導入は次の順で行う。

  1. GitHub ahujasid/blender-mcp リポジトリから addon.py を単体ダウンロードする(クローンでも可)
  2. Blender を起動し、Edit → Preferences → Add-ons → Install... を選択し、保存した addon.py を指定する
  3. 一覧に表示される「Interface: Blender MCP」のチェックボックスを ON にして有効化する
  4. 3D ビューポートで N キーを押してサイドバーを表示し、新しく現れた BlenderMCP タブを開く
  5. 必要に応じて Use assets from Poly Haven や Use Hyper3D Rodin 3D model generation のチェックを入れる
  6. Connect to Claude ボタンを押す(この時点ではまだ Claude 側が未設定でも構わない、アドオン側がポートを開いて待機する状態になる)

ここまでで Blender 側の準備は完了する。サイドバーに BlenderMCP タブが出ない場合は、アドオンの有効化チェックが外れているか、Blender のバージョンが 3.0 未満である可能性が高い。

Step 2: Claude Desktop に MCP サーバを登録

Claude Desktop 側では設定ファイル claude_desktop_config.json に MCP サーバの起動コマンドを書き込む。macOS は ~/Library/Application Support/Claude/claude_desktop_config.json、Windows は %APPDATA%\Claude\claude_desktop_config.json に存在する(無ければ新規作成)。

{
  "mcpServers": {
    "blender": {
      "command": "uvx",
      "args": ["blender-mcp"]
    }
  }
}

保存後、Claude Desktop を完全に終了して再起動する。トレイから × ボタンで閉じるだけでは MCP サーバが再読込されない OS があるため、タスクマネージャ(macOS なら Activity Monitor)で Claude プロセスが完全に消えたことを確認したうえで再起動するのが確実だ。

Step 3: 接続確認と初回プロンプト

Claude Desktop を再起動すると、入力欄の右下にハンマーアイコンが表示され、使用可能な MCP ツールの一覧が出る。blender グループに get_scene_info create_object set_material 等が並んでいれば MCP サーバ自体は正常に立ち上がっている。

ここで Blender 側の BlenderMCP タブにある Connect to Claude が押されていれば、最初のプロンプトを送ることができる。動作確認には「現在のシーン情報を教えて」と書くのが最も速い。Claude が get_scene_info を呼び出し、デフォルトの Cube・Camera・Light の情報を返してきたら、接続は成立している。続いて「赤い球体を原点に置いて、その上に半径 0.3 の青い立方体を 5 つ円形に並べて」のように指示すると、Blender ビューポート上で実際にオブジェクトが追加される様子を確認できる。

できることの全体像

接続後に Claude へ依頼できる操作は、大きく分けて 4 系統ある。

  • シーン操作: オブジェクトの追加・削除・移動・回転・スケール、マテリアル割当、シーン情報取得
  • 環境構築: Poly Haven から HDRI(全方位を撮影した高ダイナミックレンジ画像。背景と自然な環境光をまとめて与える素材)とテクスチャをダウンロードしてシーンに適用、ライティング設定
  • 3D 生成: Hyper3D Rodin に画像やテキストを渡してメッシュを生成し、Blender にインポート
  • スクリプト実行: 任意の Python コードを Blender 内で実行し、アドオン未実装の処理(モディファイア追加・ジオメトリノード操作など)を委任。モディファイアは元の形状を壊さずに変形・複製などの効果を後から重ねられる機能、ジオメトリノードはノードを線でつないで形状を手続き的に生成する仕組みを指す

特に Python 実行が強力で、「全選択オブジェクトに Subdivision Surface(面を細かく分割して滑らかな曲面に近づける機能)を 2 段追加して Shade Smooth(面の境界をなめらかに陰影付けして表示する設定)を適用」のような Blender 上級者なら数十秒の作業をプロンプト 1 回で済ませられる。逆に Python が走るということは、未検証のスクリプトでシーンを破壊する事故も起こり得るため、重要ファイルは事前に保存しておく運用を徹底したい。

なお、この Python 実行系やモディファイア・ジオメトリノードを使う操作は、Blender の基本操作を一通り知っている中級者以降が主な対象だ。3D が完全に初めての読者は、まず Step 3 までの「自然言語でオブジェクトを生成・配置する」範囲から触れると無理がなく、上級操作は必要になった時点でプロンプトに少しずつ足していくとよい。

出典・参考

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