
Claude Dispatch|スマホから Claude Code を送信する手順
スマホから Claude Code にタスクを投げて完了通知を受け取りたい開発者向けに、Claude Dispatch の使い方と利用条件を整理しました。Cowork タブで Claude に話しかけるだけでバグ修正や PR 作成が Code セッションへ自動ルーティングされる仕組み、Pro/Max + Desktop アプリという制約、Linux や Team プランでの代替策まで、Anthropic 公式情報ベースで解説します。
Claude Dispatch は Claude Desktop の Cowork タブで Claude と会話するだけで、バグ修正・依存更新・テスト・PR 作成といった開発タスクを Code セッションへ自動ルーティング する研究プレビュー機能です。完了時には スマホへプッシュ通知 が届き、移動中でも結果を受け取れます。
利用には Pro または Max プラン と、macOS / Windows 版の Claude Desktop アプリ が必須で、モバイルアプリとのペアリングを済ませる必要があります。Cowork タブから投げたタスクは Code タブに Dispatch バッジ付きセッションとして出現し、通常のセッションと並んで進行状況を確認できます。
Team / Enterprise プランや Linux 環境では Dispatch を使えないため、個人 Pro/Max への切替 または Routines + Slack 通知 で代替する判断が必要です。Computer Use を組み合わせる場合はアプリ承認が 30 分で期限切れ になる仕様があり、長時間タスクでは再承認の手間が発生する点に注意します。
目次 (15)
- Claude Dispatch とは — Cowork タブから Code セッションへの自動ルーティング
- Dispatch バッジで識別
- Cowork タブと Code タブの役割分担
- 利用条件 — Pro / Max 限定 + Desktop アプリ
- Team・Enterprise プランで使えない理由
- Linux で使えない理由
- Dispatch が生成した Code セッションの特殊仕様
- Computer Use の 30 分タイムアウト
- プッシュ通知のタイミング
- 他のリモート実行手段との使い分け
- Dispatch vs Remote Control
- Dispatch vs Routines
- まとめ — Dispatch を選ぶ判断基準
- 出典(一次情報)
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Claude Dispatch とは — Cowork タブから Code セッションへの自動ルーティング
Claude Dispatch は、Claude Desktop アプリの Cowork タブ に存在する Claude との永続的な会話で、ユーザーがメッセージで投げたタスクを Claude が判断し、最適なサーフェス(Cowork のまま続行 or Code セッション生成)に自動ルーティングする仕組みです(出典: Claude Code Desktop を使用する)。
タスクが Code セッションになるルートは 2 つあります。
- 直接要求: 「Claude Code セッションを開いてログインバグを修正して」のように明示的に Code を指定
- 自動判定: Dispatch がタスクを開発作業と判断して自動生成
通常 Code にルーティングされるタスクには バグ修正・依存関係更新・テスト実行・PR 作成 が含まれ、研究・ドキュメント編集・スプレッドシート作業は Cowork に留まります。
Dispatch バッジで識別
どちらの方法でも、Dispatch から生成された Code セッションは Code タブのサイドバーに Dispatch バッジ付きで表示されます。通常の Code セッションと並んで進行状況を確認でき、完了時または承認が必要なときにはスマホにプッシュ通知が届きます。
これにより「スマホから指示を投げて、結果はスマホで受け取る」という非同期の開発フローが成立します。コーディング作業中に席を離れるタイミングで「あとはこれを直しておいて」とスマホで投げ、結果を移動中に確認できる構造です。
Cowork タブと Code タブの役割分担
Claude Desktop は 3 つのタブで構成されており、それぞれ異なる用途に最適化されています(出典: Claude Code Desktop を使用する)。
| タブ | 用途 | Dispatch との関係 |
|---|---|---|
| Chat | 会話用 | 通常の Claude チャット、Dispatch と無関係 |
| Cowork | Dispatch + より長い agentic work | Dispatch の本拠地、研究・ドキュメント作業はここで完結 |
| Code | ソフトウェア開発 | Dispatch から自動生成された Code セッションが届く |
Cowork タブが Dispatch のホームで、開発タスクが発生すると Code タブに分岐する 2 タブ連動構造です。Chat タブは普通の会話用で、Dispatch のルーティングは介在しません。
利用条件 — Pro / Max 限定 + Desktop アプリ
Dispatch には 2 つの利用条件があります(出典: Claude Code Desktop を使用する)。
| 条件 | 詳細 | 確認方法 |
|---|---|---|
| Pro または Max プラン | Team・Enterprise は対象外 | claude.ai の Settings からプラン確認 |
| Claude Desktop アプリ | macOS / Windows のみ(Linux 不可) | claude.com/download から DL |
加えてスマホ側のセットアップも必要です。詳細は Dispatch ヘルプ記事 に記載されており、Claude モバイルアプリでログインしてから Dispatch ペアリングを完了させる手順を踏みます。
Team・Enterprise プランで使えない理由
Pro・Max プランで使えるのに Team・Enterprise で使えない仕様は Computer Use と同様で、Dispatch がまだ研究プレビュー段階で 個人ユーザー向け検証フェーズ にあるためと推察されます。組織アカウントでスマホ発の自動コード変更を許容するには、企業のセキュリティ統制とコンプライアンス整合の論点が多く、機能リリースが慎重に進んでいる構造です。
Team・Enterprise プランで Dispatch 相当の機能を使いたい場合、個人の Pro・Max アカウントに切り替える か、Routines + Slack 通知 で代替するのが現実解です。
Linux で使えない理由
Claude Desktop アプリは macOS と Windows でのみ提供されており、Linux 版は存在しません。Dispatch の本体は Desktop アプリの Cowork タブにあるため、Linux ユーザーは Dispatch を使えません。Linux 環境の開発者は CLI 版の Claude Code を使う運用になりますが、CLI には Dispatch 統合がありません。
代替として Linux でも Routines や Claude Code on the Web、SSH セッションは使えるため、用途に応じて選び分けます。
Dispatch が生成した Code セッションの特殊仕様
Dispatch から生成された Code セッションは、通常の Code セッションと一部仕様が異なります(出典: Claude Code Desktop を使用する)。
| 観点 | 通常の Code セッション | Dispatch 生成セッション |
|---|---|---|
| サイドバー表示 | 通常表示 | Dispatch バッジ付き |
| Computer Use アプリ承認 | セッション全体で有効 | 30 分後に期限切れ |
| 完了通知 | アプリ内通知のみ | スマホにプッシュ通知 |
| 開始経路 | UI で + New session | Cowork タブのメッセージ |
Computer Use の 30 分タイムアウト
Computer Use を有効にしている場合、Dispatch 生成セッションでも Claude にスクリーン制御を許可できますが、アプリ承認は 30 分後に期限切れ になります。30 分経過後に同じアプリへのアクセスが必要になると、ターミナルで再度 Allow / Deny プロンプトが表示されます。
これは長時間セッションでアプリ承認が漏出するセキュリティリスクを下げるための制約で、通常の Code セッション(セッション全体で有効)よりも安全側に振った設計になっています。スマホ発のタスクは「投げっぱなしで放置」が想定されるため、自動再承認を許容しない方針です。
プッシュ通知のタイミング
Dispatch 生成セッションは以下のタイミングでスマホにプッシュ通知を送ります。
- タスクが完了したとき
- ユーザーの承認が必要なアクションに到達したとき(権限プロンプトなど)
- 想定外のエラーで停止したとき
これによりスマホを見ていない時間帯でも、後でまとめてレビューできます。Slack の通知のように「常時画面に出現する」のではなく、「結果が出たら知らせる」設計です。
他のリモート実行手段との使い分け
ターミナルから離れた場所で Claude を動かす方法は Dispatch だけではありません。Anthropic はターミナル離脱時の選択肢として 5 種類を提供しており、用途に応じて選び分けます(出典: Claude Code Desktop を使用する)。
| 手段 | 起動経路 | 主用途 | プラン |
|---|---|---|---|
| Dispatch | スマホ → Cowork → Code | スマホから開発タスクを投げて結果を受け取る | Pro / Max |
| Remote Control | スマホ → ローカル PC のセッション継続 | PC で開いたセッションをそのままスマホから進める | Pro / Max(管理者設定可) |
| Routines | 定期スケジュール | 1 時間以上の周期で繰り返す自動タスク | Pro / Max / Team / Enterprise |
| Channels(Slack 等) | Slack メンション | チームで共有する非同期タスク | Team / Enterprise |
| Scheduled tasks | デスクトップで予約 | 朝のローカル監査・依存更新 | Pro / Max / Team / Enterprise |
Dispatch vs Remote Control
両者ともスマホから PC を動かす点で似ていますが、目的が異なります。Dispatch は新しいタスクを投げる起点、Remote Control は既存セッションを継続する手段です。Dispatch では Claude が任意の作業を裁量で実行しますが、Remote Control はユーザーが PC で始めたセッションをスマホ画面から制御する位置づけです。
Dispatch vs Routines
Routines は時刻ベースで動く定期実行(最小 1 時間間隔)、Dispatch はイベントベース(スマホメッセージが起点)です。「毎朝 9 時に依存更新を確認する」は Routines、「今すぐビルドが落ちたか確認して」は Dispatch のように、起動条件で使い分けます。
まとめ — Dispatch を選ぶ判断基準
Claude Dispatch は Claude Desktop の Cowork タブで Claude と会話し、開発タスクを自動的に Claude Code セッションに振り分ける研究プレビュー機能です。スマホからタスクを投げて結果をプッシュで受け取る、非同期の開発フローを実現します。
利用前のチェックリストは次の 3 項目です。
- Pro または Max プランに加入(Team・Enterprise・Free は対象外)
- Claude Desktop アプリ(macOS / Windows)を使う(Linux は対象外)
- Claude モバイルアプリで Dispatch ペアリング済み
タスク振り分けのルールは「バグ修正・依存関係更新・テスト実行・PR 作成」が Code、「研究・ドキュメント編集・スプレッドシート」が Cowork のまま、と覚えておけば Claude の判断と齟齬が生じにくくなります。Dispatch が生成した Code セッションは Computer Use も使えますが、アプリ承認は 30 分で期限切れになる点に注意します。
研究プレビュー段階のため、API 形式やプラン要件は今後変更される可能性があります。最新仕様は Claude Code Desktop を使用する と Dispatch ヘルプ記事 で確認してください。
出典(一次情報)
- Claude Code Desktop を使用する(Claude Code 公式ドキュメント)
- Dispatch ヘルプ記事(Anthropic Support)
- Cowork 製品ページ(claude.com)
- Claude Code on the Web(Claude Code 公式ドキュメント)
- プラットフォームと統合(Claude Code 公式ドキュメント)